サイドスローでフォークを投げる方法

フォークを投げたいサイドスロー投手「サイドスローだけど、横の変化だけでなく、縦の変化でも勝負できるようになりたいな。一般的に落ちる変化球として有名なのはフォークだけど…そもそもサイドスローでフォークってなげれるのかな。もしサイドスローでフォークが投げれるのなら、投げ方のコツを教えて下さい。」
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
- サイドスローでのフォークの投げ方を学習する
2023年のプロ野球日本シリーズ開幕前、この年4位で終わった読売ジャイアンツの高梨雄平投手がフォーク取得へ連日ブルペンで投げ込みというニュースが流れました。
世間一般的にはただのプロ野球秋季キャンプ情報なのですが、野球をかじったことのある人なら「あれ?巨人の高梨ってサイドスローでしょ?サイドスローでフォークなんて投げれるの?」って疑問の思った人もいるはず。
確かに腕を横に振るサイドスローはオーバースローやスリークォーターと比べると、フォークを投げる難易度は難しいですが…サイドスローでもフォークは投げれます。
そこで今回は、サイドスローでフォークを投げる方法についてわかりやすく解説していこうと思います。
もくじ
サイドスローでフォークを投げる手順

今回はサイドスローでフォークを投げれるようになるために下記の順で解説していきます。
- ①:サイドスローのフォークの握り方
- ②:サイドスローのフォークの投げ方
それではさっそく見ていきましょう。
①:サイドスローのフォークの握り方
正面から見たフォークの握り

上から見たフォークの握り

横から見たフォークの握り(親指側)

横から見たフォークの握り(小指側)

サイドスローのフォークの握りは、上の写真の通りになります。
握りに関するポイントは3つです。
- ①:人差し指と中指でボールをはさむ
- ②:人差し指と中指は縫い目にあてない
- ③:親指はボールに触れない
握りの理由と狙いを解説します
上記した握り方を変更する理由と狙いは次の通りです。
- ①の理由と狙い:純粋なフォークの握り
- ②の理由と狙い:横回転を与えないようにするため
- ③の理由と狙い:回転を少なくするため
②と③について分かりづらいと思うので、もう少し深堀りして解説します。
②のように握る理由は…腕を横に振って投げるサイドスローはボールが横回転になりやすいので、縫い目に指をかけてしまうとより横回転がかかるようになり、フォークの縦方向への変化を阻害してしまう恐れがあるからです。
③の親指の位置については、ヤクルトスワローズのエースとして活躍した館山昌平投手が「サイドスローでフォークを投げるポイント」としてTwitterの動画で解説していました。
「親指をこの位置(ボールの下側)に置くと最後スピンがかかってしまう。」
館山昌平投手
親指の位置は自分がしっくりくる位置でいいと思いますが、回転をかけないようにするために、ボールに付けないようにするのがおすすめです。
【豆知識】人差し指と中指をCの形に曲げてはさむと変化量が上がる?
メジャーでも活躍した五十嵐亮太投手が、ヤクルトスワローズで活躍した古田敦也捕手のYouTubeチャンネルで、フォークがよく落ちる選手の握りに共通して下記のような特徴があると紹介していました。
「フォークが落ちる人は、人差し指と中指をC(シー)の形に曲げている。」
五十嵐亮太投手
これはサイドスローに関わらず、他の投げ方の人でも試してみる価値はあると思うので参考にどうぞ。
②:サイドスローのフォークの投げ方

サイドスローのフォークの投げ方のポイントは2つです。
- ①:腕を振る高さは真横よりも上
- ②:スナップせず(手首は固定したまま)投げる
まず注意する点が、①の「腕を振る高さは真横よりも上」という点です。
その理由は、フォークを投げる際に大切なのが「手首を立てる」ということなのですが…サイドスローで手首を立てるには、腕の振りが真横よりも上でないと手首が立たないからです。
そのため同じサイドスローでも、腕の振りが真横だったり、真横より少し下のアンダー気味のサイドスロー投手はフォークは投げれません。
だだ、真横や真横よりも下のアンダー気味の腕の振りでも、手首を立てれる器用な投手なら投げることは可能だと思います。
そして次に注意したいのが、②の「腕スナップせず(手首は固定したまま)投げる」という点です。
手首を利かせてスナップするとボールの回転数が増えてしまいます。
ただでさえ回転を少なくして落とす変化球なのに、サイドスローの場合はボールに横回転が掛かりやすいので余計にフォークが落ちなくなります。
さらに詳しいフォークの投げ方についての参考書籍をまとめておきます
サイドスロー投手が投げるフォークってどんな感じ?

私は真横よりも少し下の位置で腕を振るサイドスローで、手首を立てることができないので試合でフォークを投げることはないのですが…真横より少し腕を上げるとフォークを投げることができます。
一般的に上から投げる投手が投げるフォークと、私が実際にサイドスローでフォークを投げるを比較してみると下記のような違いがある気がします。
- 真下へ落ちるのでなく、シュートしながら落ちる
- 上から投げるフォークと比較して、下方向への変化量は少ない
- 上から投げるフォークと比較して、ナックルのように揺れやすい
一般的なフォークは真下に「ストン!」と落ちて空振りを狙えるボールですが、サイドスローで投げるフォークは落ち幅はそこまでないものの、揺れながらシンカー気味に落ちていくボールです。
横にも変化する分下への落ち幅が少ないので、高確率で空振りが狙えるというボールではないですが…そこそこ揺れるので、バッターは最初ビックリすると思います。
コントロールが出来れば十分武器になると思います。
まとめ

最後にサイドスローのフォークの投げ方についてまとめます。
- 人差し指と中指でボールをはさむ
- 人差し指と中指は縫い目にあてない
- 親指はボールに触れない
- フォークが落ちる人は人差し指と中指をCの形に曲げはさむ人が多い
- 手首を立てる
- スナップせず(手首は固定したまま)投げる
こんな感じです。
ここまでサイドスローでフォークを投げる方法を解説しましたが、いかがだったでしょうか。
基本的に横の変化で勝負するサイドスロー投手がフォークのような落ちる変化球も使えるようになると、冒頭で紹介した高梨投手の狙うようにさらに攻略が難しくなります。
さらにワンランク上のサイドスロー投手になりたいという方はぜひ挑戦してみて下さい。