サイドスローでナックルを投げる方法
ナックルを投げたいサイドスロー投手「サイドスローでナックルって投げれるのかな?そもそも投げること自体難しい変化球だけど、もしサイドスローでナックルが投げれるのなら、投げ方のコツを教えて下さい。」
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
- サイドスローでのナックルの投げ方を学習する
投げるのがとても難しい理由から、投げる人がほとんどおらず、試合で目にすることは滅多にないナックル。
ところが、そんなナックルを武器にして有名になった投手は、以外にもサイドスロー投手が多い気がします。
代表的な例としては「ナックル姫」の愛称で話題になった吉田えり投手や、試合でナックルしか投げない「フルタイム・ナックルボーラ」としてアメリカの独立リーグや台湾・フランスなどでプレーした佐野川リョウ投手です。
そこで今回は、サイドスローでナックルを投げる方法についてわかりやすく解説していこうと思います。
もくじ
サイドスローでナックルを投げる手順
今回はサイドスローでナックルを投げれるようになるために下記の順で解説していきます。
- ①:サイドスローのナックルの握り方
- ②:サイドスローのナックルの投げ方
それではさっそく見ていきましょう。
①:サイドスローのナックルの握り方
正面から見たナックルの握り
横(親指側)から見たナックルの握り
横(小指側)から見たナックルの握り
サイドスローのナックルの握りは上の写真の通りになります。
握りに関するポイントは3つです。
- ①:人差し指と中指を立てる
- ②:親指・薬指・小指でボールを支える
- ③:どの指も縫い目にかけない
手が大きく、親指と小指の2本でも問題なくボールを支えることができる場合、人差し指と中指に加え薬指の合計3本の指を立てて握る人もいます。
握りの理由と狙いを解説します
上記した握り方を変更する理由と狙いは次の通りです。
- ①の理由と狙い:ボールを押し出すようにするため
- ②の理由と狙い:ボールを押し出せるように支えるため
- ③の理由と狙い:ボールに回転を与えにくくするため
ナックルの握りについては以上になります。
②:サイドスローのナックルの投げ方
サイドスローのナックルの投げ方のポイントは3つです。
- ①:手首は固定する
- ②:立てた指で押し出すように投げる
- ③:腕の振りもキャッチャー方向へ押し出すように直線的に振る
ナックルを投げる上で、大前提となるのが「ボールに回転を与えない」こと。
そのためにまず大切なのが、その①の「手首は固定する」という点と、その②の「立てた指で押し出すように投げる」という2点になります。
しかし、その②の「立てた指で押し出すように投げる」のはかなり難易度が高く、押し出すように投げたつもりでも、腕の振りの影響でリリースのタイミングがずれたり、押し出す指の角度の影響から、ボールに回転がかかってしまう場合があります。
そのため、その③の「腕の振りもキャッチャー方向へ押し出すように直線的に振る」腕の振りを採用し、手のひらをキャッチャー方向へ向ける時間を長くすることで、ボールに回転を与えないようにナックルを投げるナックルボーラもいます。
ただ、その③のうな腕の振り方は、確かにナックルは投げやすくなりますが…ストレートやほかの球種とまったく違う腕の振り方になるので、ナックルかそれ以外の球種かばれるというデメリットはあります。
さらに詳しいナックルの投げ方についての参考書籍をまとめておきます
ナックルとナックルカーブはどう違う?
人差し指をナックルのように立てて投げるナックルカーブという変化球を近年プロ野球中継などで見たり聞くようになりましたが…「指を立てる以外は全然違う」というのが結論です。
指を立てる理由も違っており、詳細は下記の通り。
- ナックル:回転を与えないようにするのが目的(ボールを押し出して投げるため)
- ナックルカーブ:ボールにカーブの回転をかけるのが目的(カーブのリリース時に人差し指が邪魔なので、立てて使えないようにするため)
指を立てている見た目は一緒で似たような名前ですが、目的はまったく違います。
ナックルカーブの投げ方について下記にまとめたので、興味がある方は参考にどうぞ。
サイドスローとナックルは相性がいい?
あくまで想像の範疇ですが…サイドスローはボールを投げる際に、腕の振り始めとリリース時の腕の高さが他の投げ方と比べて差が少ないので、ボールを回転させないように押し出すようにして投げるナックルと相性がいい気がします。
実際に、冒頭で紹介したナックルを武器にしている吉田えり投手や佐野川リョウ投手はサイドスローです。
しかし、サイドスローでナックルを投げる場合、オーバースローやスリークォーターといった上から投げるナックルと比較して、投げやすい反面「低い位置からボールが出るので、高低の変化が少ない」といったデメリットもあります。
まとめ
最後にサイドスローのナックルの投げ方についてまとめます。
- ボールの片側だけを浅く握る
- 握る際に力はまったく入れない
- 腕を振り始めてから終わるまで手首は、立てた状態を維持する
- 球速を落とそうとして無意識に投球フォームがストレートと変わる出る場合がある
- 親指と人差し指の間から出るように投げる
こんな感じです。
ここまでサイドスローでナックルを投げる方法を解説しましたが、いかがだったでしょうか。
世の中にある変化球の中で投げるのが1番難しい変化球なので、バッターは投げられたらビックリすることは間違いないと思います。