サイドスローのメリットとは?

サイドスロー

サイドスローのメリットが知りたい人「サイドスローで投げたらどんなメリットがあるのかな?詳しく知りたいです。」

こんな疑問に答えます。

今回のテーマ

  • サイドスローのメリットとデメリットを学習する

プロ野球などを見ていても、サイドスローのピッチャーは…球速も出ないし、本格派投手のイメージから離れるので、どうしても地味なイメージがあります。

しかしどのチームにも、ブルペンで待機するリリーフピッチャーの中には必ず1人や2人は在籍し、

  • 中盤・終盤のピンチの場面で登板しやすい
  • 強打者へのワンポイントで登板しやすい

といったように、自チームのピンチで職人のような働きをしてくれます。

そこで今回は、そんなサイドスローについてメリットとデメリットについて学習し、知識を共有したいと思います。

サイドスローで投げるメリットとは?

サイドスローで投げるメリットをあげると

  • その①:コントロールがつけやすい
  • その②:横の角度がつく
  • その③:横の変化球が投げやすい

上記の通りです。早速見てみましょう。

その①:コントロールがよくなる

まず、1番最初にサイドスローのメリットであげられるのがコントロールがよくなる点です。

私がサイドスローへ転向させられた理由が、ここで紹介するコントロールの向上になります。

 サイドスローで投げる場合、腕を横に振ってボールをリリースするので、他の投法と比較すると高低のばらつきが少なくなるのが理由です。

また、高低のばらつきが少なくなることで、大きく上にそれたり、ワンバウンドで捕手が取れずにランナーが進塁するといった暴投のリスクも減ります。

その②:横の角度がつく

具体例:右ピッチャー vs 右バッターの場合

サイドスローのピッチャーがストレートを投げる際に、ボールを離す位置は他の投法と比較してバッターの背中側になります。

そのため同じストレートでも、背中側から徐々に離れていくような軌道になるので距離感が掴みづらく、バッターからしてみればアウトコースがより遠く感じる感覚を受けます。

この特徴を活かしてサイドスローのピッチャーはクロスファイヤーという横の角度を使ってバッターを攻める技術を活用することができます。

クロスファイヤーの詳細については以前まとめましたので、よければそちらもどうぞ。

クロスファイヤーの詳細についてはこちら

 その③:横の変化球が投げやすい

腕を横に振るのでボールの回転が横回転になりやすく、スライダーやシュート、シンカー系といった横に曲がる変化球は投げやすいです。

同じ理由から、ストレートも打者の手元でボールが左右に変化したり、落ちるなど動きやすいのでバットの芯を外して凡打に打ち取りやすくなります。

チームにサイドスローのピッチャーがいるメリット

1人のサイドスロー投手だけで発生するというメリットではないですが、チームで戦う上でサイドスローの投手がいると下記のように発生するメリットもあります。

打者の感覚を変えることができる

前の打席ではオーバースローのピッチャー → 次はサイドスローのピッチャーといったように、違うタイプのピッチャーが継投で登板することで相手バッターの感覚を狂わせ、打ち取りやすくすることができます。

絶対に抑えなければならない場面や、前に投げたピッチャーが早々に打ち込まれた時などで効果を発揮します。

チームとして失点を少なくするためにはとても有効です。

サイドスローで投げるデメリット

今度は逆にサイドスローで投げるデメリットをあげていきます。

  • その①:球速が出にくい
  • その②:縦の変化球が投げにくい
  • その③:球の出どころが見えやすい

具体的には上記の通りです。

その①:球速が出にくい

上から下へ投げおろすオーバースローやスリークォーターと比べると、物理的に球速は出にくいです。

ただ、アンダースローよりは球速は出ます。

その②:縦の変化球が投げにくい

ボールが横回転になりやすい理由から、フォークなどの縦に変化する変化球が投げにくいです。

そのため、サイドスローのピッチャーはどうしても投げる球種が限定されてしまいがちになります。

その③:球の出どころが見えやすい

難しい技術ですが…上から投げるピッチャーは、ソフトバンクの和田投手や元阪神の星野投手のように、テイクバックを小さくしてリリースの瞬間までボールを見えないようにすることが可能です。

しかし、サイドスローはテイクバックを大きく後ろに取った後に、腕を横に振るため、体でボールを隠すことが難しいです。

そうなると、バッターはリリースまでを目で確認しやすく、とてもタイミングを取りやすくなります。

右サイドスローのピッチャーvs左バッター。左サイドスローのピッチャーvs右バッターの場合ではさらにボールの出どころが見えやすくなります。

 まとめ

最後にサイドスローのメリットとデメリットをまとめます。

  • 球速は出にくいが、コントロールがつけやすい
  • 横の変化球は投げやすいが、縦の変化球は投げにくい
  • 横の角度がつき、ストレートも動きやすいので芯でとらえにくい
  • 継投などでチームに1人でもいると他のピッチャーにも恩恵が得れる
  • ボールの出どころが見えやすくなる

こんな感じです。

どちらかと言えばサイドスローのピッチャーは、三振を取るよりも打たせて取るタイプが多いので派手さはありません。

しかし下記のようなメリットもあり、冒頭紹介した接戦の場面だけでなく、先発またはロングリリーフでイニングイーターの役割を果たす役割にも適任です。

  • 打たせて取ることで球数を抑えやすく、長いイニングを投げやすい
  • ランナーが出てもゲッツーを狙いやすい

あなたのピッチングの武器や長所をサイドスローの特徴と掛け合わせて、唯一無二のサイドスローのピッチャーとして無双するのはどうでしょうか?